鞣し(なめし )- タンニング(Tanning)
「鞣し-なめし-」とは、皮が腐敗しないように施す加工のことを指します。
原皮を石灰漕に漬け込むことで脱毛し、皮の肉面に付着している肉片や脂肪を取り除く等の準備作業を行い、なめし剤で皮のコラーゲン繊維や組織を固定、安定化させ、革としての基本的性質を付けます。
なめしの種類 | |
植物タンニンなめし | ![]() 近年では、巨大なドラム(太鼓とも呼ばれる)に皮とタンニン溶液を入れて短時間でなめす方法が主流ですが、当社の扱う革はすべてフルベジタブルのピットなめしです。 堅ろうで磨耗に強く、伸びと弾性が小さく、可塑性(かぎゃくせい)に富み成形に適しています。<(画像:タンニンなめし剤) |
クロムなめし | 塩基性硫酸クロムを用いてなめします。 柔軟性、弾力性、拡張性、耐熱性、染色性に優れ、比較的軽く、可塑性(かぎゃくせい)がいくぶん劣ります。 クロムなめし革はクロムなめし剤単独ではなく、多くの場合、植物タンニン、合成タンニンなどのクロム以外の無機なめし剤等とのコンビネーションでなめされます。 現在では、ほとんどの革製品がクロムなめしベースの革が使用されています。 |
油なめし | なめしの段階、または仕上げの段階で革に多量にオイルを含ませます。 タンニンなめしの際に、オイルを含ませれば、タンニン革の性質に近いオイルレザーになり、クロムなめしの際にオイルを含ませると、クロムなめしの性質に近いオイルレザーになります。 非常に柔軟で、吸水性が良く、適度の親油性を持ち洗濯が可能です。代表的なものにセーム革があります。 |